あの震央でのプレート境界面は推定深さ15km未満。
震央位置的には2009.8.11の余震域と重なるけれど、深さ30kmは当時の余震域(811の破壊面相当)の幅の中での下限より
更に5kmほど深い震源。
P波速度分布からの推測では若干ながら周辺よりも粘性の低い領域で(比較すればという相対論で、絶対値としては中庸)、
蓄積していく恒常的な歪みに対して早め&簡単に開放しやすい傾向はありそうな場所かもね。
規模は小さいし、周辺への広がりや規模の増加を見せていないので、特別な意味を見出すのは難しい。
例外があるかどうかを注視していくとすれば、静岡や志太辺りのGPS観測でスローイベントが起きるかどうか?という程度。
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追記
震源地 駿河湾南部
震源時 2011/08/01 19:01:37.21
緯度 34.864N
経度 138.405E
深さ 22.4km
マグニチュード 2.6
Hi-netスレから拾った速報値では、震央位置および震源深さともに
2009.8.11の余震域に一致します。
確度でいえば自動処理での速報性重視なHi-netよりも、恐
らく検証を挟んだ気象庁データの方が上かな?と思いますが。
(気象庁で後ほど手動処理での検証後に訂正される例もありますが、
この規模ではそこまでやらないか・・・)
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ちなみに【東海地震で大きな揺れを特に引き起こす数箇所の
「想定されるアスペリティ」】の一つは、
このところ揺れている田尻・岡部・静岡市沖などと
【深さを除いた震央】で見ると重なりますが、
震源深さがプレート境界面よりもいずれも深く離れた「スラブ内地震」なので
直接関連とは言えないものです。
これ(「ちなみに・」以下)を書いた意味は・・・
固着域での境界面抵抗で生まれた応力場をスラブ内で開放したと見なした場合、
1,このところ若干見られるこれらの小解放
=固着域へのストレス解消ベクトルと見なして良いのか、
2,それとも根本的な要素として、311等の影響で
フィリピン海プレート恒常変動が加速し、
固着域自体のストレスが以前よりも増大していると云う
観点重視でいくべきなのか、
そこの判断が個人的には難しいと思っているので、見た人それぞれの判断へと
丸投げする意図だったりします<(_ _)>
あと、今回のは見落としましたが、田尻沖や岡部あたりのモノは横ズレ型。
特に緊急性のある発震を求めると、プレート境界面付近で低角逆断層型
(東海地震で予想されるモノと同類)の発震機構で割れた場合。
・・と言いつつ、発震機構が違っていても震源が境界面だったりすれば、
個人的に緊張しますけどね。
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